お知らせ
2026-03-28
こんな事にならない様 189 #8891
誰にも相談出来ず自宅で分娩し、赤ちゃんを隠し逮捕される事件が起きています。寄り添うべき男性が罪に問われないは、あまりにも不公平です。陣痛が始まった時に救急車を呼んでいれば、避妊法を知っていれば、性交していなければ、誰かに相談してくれていればと悔やまれてなりません。性交は勿論、同意無しに身体に触れるのは全て犯罪です。何か心配な事があったら信頼出来る大人か、以下に電話して相談して下さい。嫌なら「嫌です」とはっきり伝えて下さい。同意を求めても回答が無い場合、絶対に先に進んではいけません。189 ( いちはやく ) 児童相談所虐待対応 #8891 ( はやくワンスップ ) 性暴力被害対応
性教育の「はどめ規制」はありますが、不幸な結果を招かないためにも中学生にも以下を知って頂きたいと願います。
1.女性性器
外から膣、子宮頸管、子宮体部、卵管、卵巣があります。膣は性交で男性の性器を迎え入れる所です。子宮頸管は、病原体の侵入を防ぎ、妊娠中は赤ちゃんが出ない様、閉じられます。子宮体部の内腔には子宮内膜があり、内膜が剥がれ落ちるのが月経です。赤ちゃんが育つ所です。卵管は父親の半分の遺伝子を持った精子と母親の半分の遺伝子を持った卵子が出合い受精し1つの細胞になる所です。卵巣は卵子を出し、子宮内膜を作る2つの女性ホルモン、卵胞ホルモンと黄体ホルモンを出しています。
2. 妊娠と月経
卵巣の卵胞という袋の中で卵子が育ちます。同時に卵胞から卵胞ホルモン ( エストロゲン ) が出ます。卵胞ホルモンにより子宮内膜の敷き布団が作られます。卵子が成熟すると排卵し、卵子は卵管に入ります。卵胞は黄体に変化し、黄体ホルモン ( プロゲステロン ) を出して子宮内膜の掛け布団が作られ受精卵のベットが完成します。卵管で精子と出合うと赤ちゃんの元となる1つの細胞 、受精卵になります。受精卵は細胞を増やしながら卵管を移動し子宮内膜のベッドに入り着床します。栄養を貰いながら育ち、赤ちゃんになり、子宮頸管、膣を経て外に出て来ます。精子と出合わないと受精卵は出来ず、ベッドは不用となり、月経として剥がれ落ち、次のベッドを作り始めます。
3. 妊娠出来なくなる病気 : 子宮内膜症、子宮頸癌、2つの性感染症
子宮内膜症 : 子宮内膜が、卵巣、子宮の壁の中、お腹の中の膜などに存在し、卵胞ホルモンにより増殖します。出て行く場所が無いので炎症、癒着が起こり痛みを伴います。卵管がつまり妊娠出来なくなったり、受精卵が運ばれず卵管で妊娠 ( 異所性妊娠 ) してしまう事もあります。妊娠すると黄体ホルモン優位となり内膜症の進行が抑えられます。月経困難のある方の70%に存在すると言われ、子供が欲しくなるまで薬で妊娠と同じ黄体ホルモン優位にして進行を抑えます。
子宮頸癌 : HPV ( ヒトパピローマウイルス ) は、ありふれたウイルスで殆どの方が性交で感染しますが免疫で排除されます。排除されないと細胞の核がいびつになる軽度から中等度の異形成に変化しますが正常に戻る事が殆どです。免疫が低下し持続感染すると高度異形成から癌が粘膜に留まる上皮内癌、そして浸潤癌に進展します。浸潤癌は子宮を取らねばならず妊娠出来なくなります。マザーキラーとも呼ばれ子供が欲しい年代に増えており毎年3000人が命を落としています。HPVワクチンは子宮頸癌のリスクを減らし小学6年生から高校1年生の女子は無料で接種出来ます。
クラミジアと淋菌 : 性交で感染し、子宮頸管、子宮体部、卵管からお腹の中に炎症が及びます。無症状の事もありますが、卵管がつまり不妊になったり、受精卵が運ばれず卵管で妊娠 ( 異所性妊娠 ) したり、妊娠中に破水して流産、早産になったり、分娩時に赤ちゃんに感染する事もあります。コンドームの使用で感染リスクは減りますが、子供が欲しくなるまで性交を控えるが一番の予防です。
4. その他の性感染症
梅毒、HIV、トリコモナス、尖圭コンジローマ ( HPVワクチンで予防可 )、ヘルペスなどがありコンドームの使用で感染リスクが減るものもありますが、子供が欲しくなるまで性交を控えるが一番の予防です。
5. 避妊
避妊無しで性交してしまったら72時間以内に緊急避妊薬 ( 薬局でも購入可 ) を内服し、3週間後に妊娠検査が陰性である事を確認します。性感染症の検査も必要です。クラミジアや淋菌は性交後に判定出来ますが、梅毒やHIVは1ヶ月後に血液検査をしないと分かりません。避妊を継続するピルがありますが、性感染症は予防出来ずコンドームの使用が必要です。

吉野産婦人科医院
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