吉野産婦人科医院、松本市、産婦人科、婦人科、女鳥羽

吉野産婦人科医院

婦人科

膣炎、性感染症

・・・カンジダ外陰膣炎・・・
痒みとヨーグルト様の帯下を自覚された際に疑います。どなたも発症する可能性があります。腟錠と軟膏で治療します。

・・・細菌性膣症・・・
臭いのある黄色の帯下を自覚された際に疑います。腟錠と内服治療があります。妊娠中の細菌性腟症は切迫流産、切迫早産、破水の原因になる事もあり、妊娠20週までに内服治療をします。

・・・萎縮性膣炎・・・
膣の乾燥感、しみる等の刺激症状、性交痛を自覚された際に疑います。エストロゲンの腟錠で膣粘膜の再生を促し潤いを戻します。

・・・トリコモナス膣炎・・・
痒みと黄色の帯下を自覚された際に疑います。無症状の方もいます。性感染症ですが、他の感染経路もあります。腟錠もありますが、内服治療を優先します。他の性感染症の検査もやり、パートナーの泌尿器科の受診を勧めます。

・・・クラミジア子宮頸管炎・・・
性感染症の一つで帯下、性交時の出血、下腹痛等がありますが殆どは無症状です。自然治癒もあります。進行すると子宮頸管炎から子宮内膜炎、卵管炎、骨盤腹膜炎を起こし不妊の原因となり得ます。子宮頸管の抗原と、場合により採血で抗体価も測ります。投薬後、抗原は3週間後、抗体価は2ヶ月後に再検し治癒判定をします。妊婦さんが抗原陽性の場合、切迫流産、切迫早産、破水の原因になったり、産道で赤ちゃんに感染し結膜炎が発症する事もあります。妊娠15~16週頃に内服し、3週間後に治癒判定をします。パートナーの泌尿器科の受診を勧めます。

・・・淋菌感染症・・・
性感染症の一つでクラミジアと同様の症状と経過を辿ります。抗生剤の耐性菌が多く点滴治療が必要で、当院では出来ないので紹介とします。治療後、3週間後に治癒判定をします。パートナーの泌尿器科の受診を勧めます。

・・・尖圭コンジローマ・・・
ローリスクのHPV ( ヒトパピローマウイルス ) の6,11型が原因で外陰部を中心に鶏冠状の疣 ( いぼ ) が出来る感染症です。軟膏を1日毎に塗り、治療効果を見ていきます。他の性感染症の有無の検査もします。

・・・性器ヘルペス・・・
ヘルペスウイルスが原因で出来る水疱で破れ痛みを伴います。抗ウイルス薬の内服と軟膏で治療します。細菌感染を伴う場合、抗生剤の内服もします。痛みが強い場合、局所麻酔のゼリーも併用します。再発を繰り返す場合、1年間、内服を続ける方法もあります。

子宮癌検診、HPV検査

・・・子宮癌検診・・・
子宮の入口に出来る子宮頸癌と、奥に出来る子宮体癌の2つの検診があり保険で出来ます。市町村の公費負担の検診は、松本市の場合、20歳からで、30歳以上の方はHPV検査 ( 子宮頸癌の原因ウイルスのヒトパピローマウイルスが増えているか ) の併用も出来ます。

・・・HPV検査・・・
子宮頸癌はハイリスクHPVの持続感染で発症します。殆どの女性は感染の既往があり免疫で排除されますが、喫煙などで免疫が落ちていると排除されず細胞の変化 ( 異形成 ) を起こします。自然治癒が多い CIN1から2 ( 軽度から中等度異形成 ) から治療を要する CIN3 ( 高度異形成、上皮内癌 ) と進展し、やがて粘膜を破り浸潤癌になります。検診目的は、早期の段階 ( CIN1~2 ) での発見です。細胞診が正常でも、HPV検査が陽性の場合、今後、進展の可能性もあり半年毎に細胞診で経過を追います。進展しても CIN3 までなら妊孕性を残す子宮の入口のみ取る円錐切除が可能です。これから子作りが必要な若い方に増えていますので、20歳を過ぎたら定期検診をお勧めします。

子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣腫瘍

・・・子宮筋腫・・・
30歳代以上の女性の3割に見つかる良性腫瘍です。超音波で位置と大きさを測り、採血で鉄欠乏性貧血の有無等を調べ、経過観察か治療か判断します。

・・・子宮内膜症・・・
子宮内腔以外の場所 ( 卵巣、腹膜、子宮筋層など ) に子宮内膜が存在し、女性ホルモンのエストロゲンにより異所性内膜が炎症、癒着を起こし月経困難、骨盤痛、排便痛、性交痛などを伴い不妊に直結します。超音波で子宮と卵巣の状態、内診で子宮の可動性、採血で鉄欠乏性貧血などを調べます。挙児希望の有無と所見により治療方針を決めます。挙児希望の場合、早めに妊娠 ( 内膜症を抑えるプロゲステロン優位となるため ) して頂くのが一番の治療となります。未婚で月経困難のある方の7割に腹膜病変が存在すると言われていますので、所見が無くても早めの治療介入が必要です。治療は妊娠と同様、プロゲステロン優位にするホルモン治療が中心となりプロゲステロン単独のジエノゲストと、エストロゲンとの合剤の低用量ピル ( LEP ) があります。

・・・卵巣腫瘍・・・
超音波で調べ、大きさと性状から経過観察か紹介か決めます。

続発性無月経

妊娠や、超音波で卵巣機能不全の原因と成り得る卵巣腫瘍の有無、エストロゲンの持続作用で子宮内膜が厚くなりすぎていないか (子宮内膜増殖症 ) などを確認後、プロゲステロン製剤を7日内服し月経の有無を確認します。内服後の月経の有無、挙児希望の有無などにより治療方針を決めます。

不妊症

基礎体温を記載し、月経中の午前中の空腹時の採血によるホルモン検査、不妊の原因となる感染症の検査、卵管の通り具合 ( 子宮卵管造影検査が出来る施設に紹介 ) を確認後、卵胞径を測り排卵日の予測するタイミング法をやっています。妊娠に至らない場合、不妊専門施設に紹介としています。

更年期障害

閉経前後の5年間に起きるエストロゲン低下による諸症状でほてり、発汗異常、手足や腰の冷え、動悸、寝付きが悪い、イライラ、めまい、吐き気等を自覚します。血圧測定をし甲状腺ホルモン異常、うつ病等と鑑別し、生活に支障がある場合、漢方薬、ホルモン補充療法で治療します。大塚製薬から出ているエクエルをご自身で購入し試してみる方法もあります。

骨盤臓器脱

膣から子宮 、膀胱、直腸が下りた状態 ( 子宮下垂、子宮脱、膀胱瘤、直腸瘤 ) です。軽度なら骨盤底筋群を強化する体操で改善する事もあります。その他は膣内ペッサリーによる固定や手術療法があります。現在、ペッサリー装着中で通院中の方は継続して交換・消毒を続けさせて頂きます。初診の方で新規にペッサリー装着が必要な方は紹介とさせて頂きます。

月経移動

早める場合、月経開始5~7日目から、先延ばしの場合、予定月経の7日前から中容量ピルのプラノバール錠の内服を開始し月経を移動します。プラノバールはエストロゲンを含有しており血栓症が心配な場合は、プロゲステロン単独のノアルテン錠とします。100%成功するとは限りません。

避妊

・・・緊急避妊法・・・
性交後72時間以内にノルデボのジェネリックのレボノルゲストレルを処方します。内服後の出血の有無に関わらず、21日後にご自身で妊娠検査をやり妊娠が無い事を確認して下さい。

・・・経口避妊薬・・・
ラベルフィーユ28とスリンダ錠28 を用意しています。後者は前者で使用出来ない喫煙者、BMIが高い方、血圧が高い方、40歳を過ぎた方にも使用出来ます。

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〒390-0806
長野県松本市女鳥羽1丁目7-6

Tel.0263-32-2965

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